【完全在宅ワーカー向け】引っ越しでランニング難民になったので、Quest 3で室内VRフィットネスを始めた話

みなさん、運動は好きですか? 僕は正直、あまり得意ではありません。 でも、在宅ワークという「1日の歩数が3桁で終わる」という恐ろしい罠にどっぷり浸かっているエンジニアとしては、放っておくと健康寿命がマッハで削られていくという恐怖があります。

そんな僕も、以前は近くに大きな公園があったので、週に何度かは重い腰を上げてランニングに出かけていました。ところが、引っ越しを機にその習慣が粉々に打ち砕かれてしまったのです。

平穏な「住宅街」という名の、走りにくい迷宮

新居の周辺は、どこを切っても絵に描いたような「閑静な住宅街」でした。 静かで平和なのは非常に喜ばしいのですが、いざ走ろうとなると、これが想像以上に相性の悪い環境だったのです。

  • コース選びがパズル: どこを走っても似たような景色で、信号や曲がり角が多すぎる。
  • 歩行者へのデリケートな配慮: 狭い歩道で買い物帰りの方や犬の散歩をしている方を追い抜く際、どうしても「すいません……」という空気になり、ペースが乱れます。
  • 物理的な危険: 車道を横切るたびに、飛び出してくる車に怯えるのはシンプルにストレス。

「走るために、快適な場所まで車で移動する」という本末転倒な選択肢も浮かびましたが、そんな面倒なことができるなら最初から走っています。というわけで、外の世界を諦め、室内で完結する「VRフィットネス」に活路を見出すことにしました。

機種選び:Quest 3 か、3S か

導入したのは2024年の末。ちょうど廉価版の「Meta Quest 3S」が出たばかりで、300ドル台(日本では5万円弱)という価格設定に心が揺れました。被るだけでそこがプライベートジムになると思えば、コスパは異常と言ってもいいレベルです。

結局、僕は「せっかくなら……」と自分に言い訳をして Meta Quest 3 の方を選びましたが、フィットネス用途に限るなら、3S でも必要十分すぎる性能だと思います。

実践レビュー:仕事終わりに「無心」になりたい

仕事で脳みそを使い果たした後、僕が求めているのは「複雑なルール」ではなく、「何も考えずに体を動かして滝汗をかくこと」です。いくつか有名タイトルを渡り歩いた僕の個人的な感想を置いておきます。

① Beat Saber(ビートセイバー)

VRといえばこれ、というド定番のタイトルですよね。 確かに楽しいのですが、僕のように「運動不足を解消したい」という切実な目的からすると、少し物足りませんでした。

難易度が低いと「高速で腕を振るゲーム」にとどまり、心拍数はあまり上がりません。かといって難易度を上げると、今度は「覚えゲー」の要素が強くなり、ミスをすると曲の途中で強制終了(Fail)させられる。運動のリズムがぶつ切りになるのは、精神衛生上あまりよろしくありませんでした。

② Pistol Whip(ピストルウィップ)

リズムに合わせて銃を撃ち、飛んでくる弾を避ける。気分はジョン・ウィックです。 これはスクワット動作が非常に多く、Beat Saber よりもしっかり汗をかけます。

ただ、これも「ゲームオーバーで最初から」という仕様が、疲れ切った仕事終わりのメンタルには少し削られます。また、ステージの種類がそれほど多くないため、一通りクリアすると「今日もこのステージか……」という、外でのランニングに近い飽きがやってくるのが早かった。

③ Les Mills Bodycombat VR(現状の最強解)

紆余曲折を経て、ようやく本命に辿り着きました。フィットネス目的であれば、現状これが間違いなく 「最強」 だと思っています。

VR内での格闘技エクササイズのイメージ。ネオンに光るターゲットをパンチする迫力の視点。
VR内での格闘技エクササイズのイメージ。ネオンに光るターゲットをパンチする迫力の視点。
  • 逃げ場のない全身運動: ボクシングのパンチに加えて、空手のようなニーキック、エルボー、そして容赦ない頻度のスクワット。
  • 「失敗しても止まらない」安心感: 仕組みは音ゲー風ですが、最大の違いは「ミスしても曲が止まらない」こと。どんなにヘロヘロでも、最後まで自分のペースで完走させてくれる。これこそがトレーニングに必要な配慮ですよね。
  • 負けず嫌いを刺激するUI: 画面の端に他プレイヤーのスコアがリアルタイムで出るので、「あともう少しだけ……」と自分を追い込めます。

高難易度の30分コースを完走した後は、床に崩れ落ちるしかないレベルの滝汗。**「肘を伸ばしきらない」「体幹(コア)をしっかりひねる」**といったフォームを意識すると、筋肉への刺激は笑えるほど跳ね上がります。

まとめ:VRフィットネスの限界と、これからの工夫

VRフィットネスのおかげで、雨の日も、他人の視線が気になる日も、被ればすぐに「発汗タイム」に入れるようになりました。この簡単さは、在宅ワーカーにとっては救世主に近いです。

ただ、数ヶ月続けてみて気づいたのですが、VRでは地面を蹴る際の「足のバネ」や「足首の強化」は難しい。身体のバランスを考えると、たまには外に出てリアルな重力を感じるランニングも併用するのがベターな着地点かな、と思っています。

とはいえ、室内でここまで追い込めるのは驚きでした。

どんなに良いアプリでも、毎日やっていると新鮮さは薄れていくものです。もし「これもお勧めだよ!」とか「自分はこうやって飽き対策をしているよ」という個人的なイチオシがあれば、ぜひ教えてもらえると嬉しいです。