EPUBをあらゆる形式へ。完全クライアントサイド動作の変換ツール「epub2everything」を作った話

電子書籍(EPUB)の内容をLLM(大規模言語モデル)に読み込ませたい、あるいは自分好みに編集しやすくしたい。そう思ったことはありませんか? 既存のウェブツールも便利ですが、プライベートな本を外部サーバーにアップロードするのは、セキュリティや著作権の観点からどうしても抵抗がある……。

そんな悩みを解決するために、すべての処理がブラウザ内で完結するEPUB変換スイート「epub2everything」を開発しました。

epub2everything - Secure Client-Side EPUB Converter

Convert EPUB books into LLM-ready context chunks (Markdown, DOCX, PDF) locally in your browser. Privacy-focused, secure, and fast.

epub2everything.otama-playground.com

[!IMPORTANT] 免責事項 本ツールは私的使用の範囲内での利用を想定しています。著作権で保護されたコンテンツの取り扱いには十分注意し、各プラットフォームの利用規約および著作権法を遵守してください。

なぜ作ったのか

最大の動機は、自炊したEPUBをNotebookLMに食べさせたかったことです。

そもそもNotebookLMは、現時点でEPUB形式の読み込みに直接対応していません。また、ソースとして読み込ませる際にも、Markdown形式の方がドキュメントの構造をAIが正しく理解してくれることが多いと言われています。

また、自作に至った大きな理由として、既存のEPUBコンバーターの多くが「ファイルをサーバーにアップロードして変換する」オンライン形式だったことがあります。 著作権的な問題のあるデータを、正体不明のサーバーに送信することには強い懸念がありました。

「それなら、ブラウザ上(クライアントサイド)ですべての処理を完結させればいい」

そう考えて、解析から変換、画像抽出までを100%ローカル(ブラウザのメモリ上)で行うツールを目指しました。

4-in-1 ツールスイート:主な機能

用途に合わせて、4つの専門ツールを使い分けられるようにしています。

1. Markdown変換

LLMへの入力に最適化されています。画像抽出の有無や、リンク削除オプションを選択することで、トークン消費を賢く節約できます。

2. Word (DOCX) 出力

EPUBの内容を編集可能なドキュメントとして高品質に変換します。リサーチや資料作成に便利です。

3. PDF変換

閲覧やアーカイブに最適な、クリーンなレイアウトで出力します。

4. ギャラリーモード(画像抽出)

本に含まれる画像を一覧でプレビューし、欲しい画像だけを選んでダウンロードしたり、一括ZIP化したりできます。

その他のUX

  • Global Drag & Drop: 画面のどこにファイルを落としても即座に反応。
  • PWA対応: デスクトップやスマホにアプリとしてインストールして、オフラインでも利用可能。
  • トークン見積もり: 変換後のテキスト量をLLMトークン単位で計算。

OSSとして公開中

本プロジェクトはGitHubにてMITライセンスで公開しています。

GitHub - tamara1031/epub2everything

Contribute to tamara1031/epub2everything development by creating an account on GitHub.

github.com

「使えそう!」と思っていただけた方は、GitHubで Star をいただけると非常に励みになります。 また、OSSですのでバグ報告や改善のプルリクエストも歓迎です。Forkして自分好みにカスタマイズしていただくことも可能です。

プライバシーファーストの思想

「epub2everything」の最大の特徴は、すべての処理がブラウザ内で完結することです。 ファイルがサーバーに送られることは一切ありません。解析、画像抽出、ドキュメント生成。そのすべてがお使いのデバイスのメモリ上で行われます。

結びに

バイブコーディングで、必要なツールがパッと作れてしまう今の時代は本当にすごいなと感じています。

こんなツールが欲しいな、っていうアイデアが出てきたときにぜひ試してみてください。